なぜ教師へ転職しようと思ったのか
ブログ更新がだいぶ滞ってしまいました。
この一年の間、正規採用が決まり、担任もやらせて貰えることになり、
目まぐるしくも、環境は大きく前進したという状況です。
改めて今日はタイトルにある「転職の理由」について書きたいと思います。
教師に転職して1年半が経とうとしていますが、沢山の方から
なぜ企業を辞めたのか?なぜ教師になったのか?そんな事を聞いて頂く機会が多くありました。
そんな時、どんな風に答えているかというと、大きく以下の二つをお話しています。
①もともと教育に関わる仕事がしたかった。
②企業(営業職)として、その先20〜30年続けていくイメージがもてなかった。
それぞれ詳しく説明すると、
まず①の方は、大学時代に野外活動のボランティアをしていた事が大きく影響しています。主に小学生とキャンプをする、いわゆるキャンプのお兄さんお姉さんをしていました。
私の所属していた団体は、障がいをもった子ども達とのキャンプにも参加しており、人生で初めて参加したキャンプで出会った自閉症の小学生と一対一で過ごした二泊三日が僕の人生を変えてくれたと思います。
自閉症が何かも良く分からない青年が、正に体当たりで過ごす経験でした。
それまでの私は、自己開示が下手くそで、積極的に他人とコミュニケーションがとれない性格でした。
しかし、キャンプを通じて、他者を受け入れる自分に気がつき、そんな自分を受容していくれる仲間と出会ったことで、人間的に多く成長していることを体感しました。
また、その自閉症の子どもとお別れをする際、お迎えに来たお母さんの涙を見たとき、子どもという存在が親にとってどんなものなのかを学びました。
実は、キャンプ前の家庭訪問では、お母さんは冗談で「たまにこの子がいなくなればいいと思うことがある」と漏らされていたのですが、
安堵の涙で我が子を迎える母の姿と、キャンプを無事に過ごせた子の成長のキラキラとした姿に心からの感動を覚えたのです。
この原体験がなければ、教育の道には進んでいなかったと言い切れます。
そして②の方ですが、
私は教員免許取得は全く考えずに入学したため、キャンプでの経験をそのまま仕事に活かすという選択肢を選びませんでした。
幸い就職活動は驚くほどスムーズに進み、大手企業への就職が決まり、せっかく行かせてもらった大学を無事に卒業し、大企業に働くことに、当時は何の迷いもありませんでした。
それから約8年間、海外企業への営業を中心にがむしゃらに働きました。
しかし、ふと30歳を過ぎた頃から、このままで良いのだろうか?という自問自答が生まれてきました。この自問自答の正体は、自分の努力、労力、時間、これが企業の中で自分が得ている評価や給与とバランス出来ているのか?今はそれが出来ていると信じることが出来たとして、
20年〜30年経った時に後悔はしていないだろうかと…正解のない問を日々抱えていました。
すぐに答えは出せませんでしたが、心が決まり通信制大学で教員免許を取るという目標設定に至り、それを実行することに決めました。
それから、2年間、教員免許取得のために全力を尽くしました。
ここまで詳しくは、会話の中でお伝えすることはありませんが、もし自分と同じ気持ちをもって、教師への模索をされている方のお気持ちに少しでも寄り添えればと書かせてもらいました。
一般企業から転職して教員になられている方は、私以外にも沢山いらっしゃいますが、そのプロセスが共有されることは少ないと思います。
そういう先生方を集めて座談会みたいなものも将来的に企画したいなと思っています。